ブラック企業で自分を鍛えるという選択肢はアリなのかって話

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最近、たまたま見たテレビ番組で将来政治家になりたいという青年が、自分を鍛えるためにあえてブラックで有名な飲食チェーンで働くという話を紹介していた。

その青年は学生時代もろくに睡眠をとらずに授業やバイトをガンガンこなしていたという経歴の持ち主だったので、それを見ていた自分はまあこの人ならブラックな飲食チェーン店でもやっていけるだろうなという感想を抱いた。

それと同時に、あえてブラックといわれている会社に飛び込んで自分を鍛えようとか精神面を強化しようなんて言う人がいることがわかって何とも言えない気持ちになった。

ブラック企業の問題がこれだけクローズアップされる今のご時世においても、ブラック企業であえて働くことで精神が鍛えらえれると考える人がおそらく一定数いるのだろう。だからテレビで取り上げられたのだと思う。

しかし、実際問題ブラック企業で働くことで精神面が強化されたり何かしら自分にとってプラスの影響があるのか、この記事では私の経験をもとに書いていきたい。

ブラック企業で働いても自分が鍛えられることはない

結論から書くと、ブラック企業で働いたとしても精神面が鍛えられることはない。

精神面が鍛えられるとしたら、それはブラック企業で働いているからではなく仕事内容によって鍛えられるものである。

精神面が鍛えられる仕事を挙げるとするなら、例えば新規開拓の飛び込み営業や電話営業などである。

知らない会社や人にいきなり飛び込み、商品やサービスを買ってもらう。これはかなりしんどいが精神面は確実に鍛えられるし、何より自分の力で商品やサービスを買ってもらえた時につく自信はものすごいものがある。

ただこれはろくに法令を守らない、従業員の健康に配慮せずに酷使するブラック企業で働くと精神面が鍛えられるということとイコールではない。

大体、世の中のブラック企業というのは別に従業員のメンタルを鍛えたりだとか自己成長を促すために過酷な労働環境を作っているわけではない。

あくまで自社の利益を追求した結果なのである。

よく会社に入って共に成長していきたいとか、学んでいきたいとかそういったことを志望理由にする人がいるが会社は学校ではない。そんなものは個人的に自己啓発本でも読むなりしてやっていればいい話である。

自己成長だとかそんなことを目的にして世間でも知られているレベルのブラック企業に入社するなど自殺行為以外の何物でもない。ただ、ダメージを負うだけである。

ブラック企業で働いている=自己成長を目的にした人たちではない

世間一般では入社3年どころか、入社1年足らずでほとんど辞めるような業界や会社で長く働いている人たちというのは、自分に厳しくて意識の高いタフな人たちというイメージがあると思う。

確かにそんな人もゼロではないのだが、実はかなりの少数派である。

ブラック企業で働き続けている人たちで多いのは毎日仕事しんどいけど、とりあえずダラダラとでも続けている「意識の低い」人たちである。

この会社で頑張って自己成長していくんだ、あえて厳しい労働環境に身を置くことで自分を鍛えていくんだという意識高い人たちは案外簡単に挫折して辞めることになるか、精神面で深くダメージを負って社会からドロップアウトするかのどちらかである。

この件に関しては別記事で詳しく書いているのでこちらも読んでほしいと思う。

ブラック企業で生き残る人は意識高い系ではない。意識が低いほうがかえって生存率は上がるって話

新卒入社した会社で自分を鍛えていきたいとのたまっていた同期は、真っ先にメンタルをぶっ壊して退職していった。笑いながら大泣きするというわけのわからない状態を私に見せるほど精神面にダメージを負って去って行ったのだ。

自己成長だとか、自分を鍛えるなんていう目的でブラック企業に入ってブラック企業を結果として延命させるようなことはやめてほしいと思う。

ブラック企業がなぜ存在し続けることができるかといえば、結局そこで働く人がいるから存在できるのであり、もし誰もその企業を相手にしなくなればあっという間に消える存在なのである。

まとめ

ブラック企業を自己成長だとか、自分を鍛える場所として利用するのは絶対に辞めよう。結果として社会全体が不幸になるだけだ。